6 2025

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コラム

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ピアノの始まりとトリビア 編

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2025年05月25日

音楽家と共に進化
ピアノの歴史300年

現在のピアノの原型が誕生したのは1709年。ピアノの前身楽器といわれるチェンバロの製作者であるイタリアのクリストフォリが発明しました。
クリストフォリは、チェンバロの音が強弱の変化に乏しい点に不満を持っており、今までの弦を弾いて鳴らす様式からハンマーで打って鳴らすという様式へと大胆にモデルチェンジ。彼の発明によりタッチによって音の強弱に変化をつけられるようになり、音響の範囲も格段にアップ。クリストフォリの発明は現在のピアノの基礎となりました。
その当時の音域は5オクターブ程度。当時活躍したハイドンやモーツァルトはこの音域の中で楽曲を生み出しました。
1800年代に入ると音域、音量アップ、確実な連打性など、音楽家たちの要望に応えるように改良され音域も7オクターブにまで広がりました。
ショパン、ベートーベン、リストなど名だたる音楽家たちはこのピアノの発展の恩恵を受けたといえます。1900年代までには現在の88鍵に音域も拡大し、豊かな音色を奏でるまでになりました。

日本に初めてピアノが来たのは1823年(文政6年)。ドイツ人医師シーボルトが長崎に持ち込んだものでした。その日に由来し、7月6日はピアノの日とされています。その後、1900年(明治33年)に日本で初めてヤマハにより、アップライトピアノが製造されました。以降125年の間に消音ピアノや電子ピアノ、折り畳み式のピアノなど、時代に合わせて進化を続けています。

読むと弾きたくなる!?
ピアノのトリビア

・ピアノの本名を知っていますか
現在のピアノのメカニズムを発明したクリストフォリは「クラヴィチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテ」と名付けました。これはイタリア語で強弱がつけられるクラヴィチェンバロという意味です。それが略されてピアノと呼ばれるように。ちなみに世界で一番長い楽器名といわれています。

・ピアノが88鍵の理由
人間は20ヘルツから2万ヘルツまで音を聞き取ることができるといわれていますが、音程としては4000ヘルツぐらいまでが聞き分けられる上限。音楽家たちの表現力拡大に応えるように音域を広げ進化してきたピアノですが、現在の88鍵に落ち着いたのは、その音域が27.5〜4186ヘルツだったからです。

参考資料:知ってるようで知らないピアノおもしろ雑学事典(ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス)

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