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常設展

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中世から20世紀にかけての西洋美術

【常設展企画第1回】国立西洋美術館

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2025年07月27日

©国立西洋美術館

常設展企画の第1回は国立西洋美術館(東京・上野)をとりあげます。国立西洋美術館の常設展では「松方コレクション」を中心に中世から20世紀にかけて西洋美術の歩みをたどることができます。世界文化遺産の美術館で西洋美術の魅力を体感してください。

ここでは国立西洋美術館の常設展の主な作品をご紹介します。
※ 作品の保存、貸出等の状況により、掲載作品をご覧いただけない場合がございます。
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国立西洋美術館 常設展の特色

常設展では中世から20世紀にかけての作品がおもに年代順に展示されています。後期ゴシックからルネサンス、バロック、ロココ、印象派、ポスト印象派、20世紀初頭の近代絵画・彫刻まで、西洋美術の変遷を幅広く、分かりやすく紹介しています。
​​常設展の展示作品は定期的に展示替えが行われるため、何度訪れても新鮮な発見があり、初心者から美術愛好家まで幅広く楽しめる内容となっています。

©国立西洋美術館

1. 前庭

国立西洋美術館に入ると前庭が広がり、そのエリアにはロダンを始めとした彫刻作品が展示されています。

オーギュスト・ロダン 《カレーの市民》
1884-88年(原型)、1953年(鋳造) 180 x 230 x 220cm ブロンズ
国立西洋美術館 撮影:©上野則宏

オーギュスト・ロダン 《考える人(拡大作)》
1881-82年(原型)、1902-03年(拡大)、1926年(鋳造) 186 x 102 x 144cm ブロンズ
国立西洋美術館 松方コレクション 撮影:©上野則宏

2. 彫刻作品 – 19世紀ホール

本館1階常設展フロアに入ると最初の吹き抜けの空間「19世紀ホール」があります。ここではロダンを始めとした彫刻作品が展示されています。

オーギュスト・ロダン 《青銅時代》
1877年(原型) 181 x 70 x 66cm ブロンズ
国立西洋美術館 松方コレクション

エミール=アントワーヌ・ブールデル 《首のあるアポロンの頭部》
1900年 50 x 22 x 23cm ブロンズ
国立西洋美術館 撮影:©上野則宏

3. 14-18世紀の絵画

スロープを上がり19世紀ホールを取り囲むように配された本館2階「14-18世紀の絵画」エリアには後期ゴシックからルネサンス、マニエリスム、バロック、ロココなどおよそ500年にわたる貴重な作品が展示されています。

ティントレット(本名ヤコポ・ロブスティ) 《ダヴィデを装った若い男の肖像》
1555-60年頃 油彩/カンヴァス 124.5 x 96.5cm
国立西洋美術館

ジョルジョ・ヴァザーリ 《ゲッセマネの祈り》
1570年頃(?) 油彩/板 143.2 x 127cm
国立西洋美術館

ペーテル・パウル・ルーベンス 《眠る二人の子ども》
1612-13年頃 油彩/板 50.5 x 65.5cm
国立西洋美術館

カルロ・ドルチ 《悲しみの聖母》
1655年頃 油彩/カンヴァス 82.5 x 67cm
国立西洋美術館

マリー=ガブリエル・カペ 《自画像》
1783年頃 油彩/カンヴァス 77.5 x 59.5cm
国立西洋美術館

ジャン=オノレ・フラゴナール 《丘を下る羊の群》
1763-65年頃 油彩/カンヴァス 52 x 73cm
国立西洋美術館

4. 松方コレクションと19-20世紀美術

2階から新館に移ると「松方コレクションと19-20世紀美術」エリアに入ります。このエリアでは松方コレクション(印象派の絵画およびロダンの彫刻を中心とするフランス美術コレクション)をはじめ、近代までの作品が展示されています。

エドゥアール・マネ 《ブラン氏の肖像》
1879年頃 油彩/カンヴァス 194.3 x 126cm
国立西洋美術館 松方幸次郎氏御遺族より寄贈(旧松方コレクション)

ピエール=オーギュスト・ルノワール 《アルジェリア風のパリの女たち(ハーレム)》
1872年頃 油彩/カンヴァス 156 x 128.8cm
国立西洋美術館 松方コレクション

クロード・モネ 《舟遊び》
1887年 油彩/カンヴァス 145.5 x 133.5cm
国立西洋美術館 松方コレクション

クロード・モネ 《睡蓮》
1916年 油彩/カンヴァス 200.5 x 201cm
国立西洋美術館 松方コレクション

ポール・セザンヌ 《葉を落としたジャ・ド・ブッファンの木々》
1885-86年 油彩/カンヴァス 60.3 x 73cm
国立西洋美術館

フィンセント・ファン・ゴッホ 《ばら》
1889年 油彩/カンヴァス 33 x 41.3cm
国立西洋美術館 松方コレクション

国立西洋美術館と常設展の概要

国立西洋美術館 概要

名称 : 独立行政法人国立美術館 国立西洋美術館
所在地 : 〒110-0007 東京都台東区上野公園7番7号
設立 : 1959(昭和34)年4月1日
開館 : 1959(昭和34)年6月10日
館長 : 田中正之

国立西洋美術館はフランス政府から寄贈返還された松方コレクション(印象派の絵画およびロダンの彫刻を中心とするフランス美術コレクション)を基礎に、西洋美術に関する作品を広く公衆の観覧に供する機関として、1959(昭和34)年4月に発足しました。以来、広く西洋美術全般を対象とする唯一の国立美術館として、展覧事業を中心に、西洋美術に関する作品および資料の収集、調査研究、保存修復、教育普及、出版物の刊行等を行っています。
(国立西洋美術館 HP より)

国立西洋美術館 常設展 概要

開館時間 : 9:30 〜 17:30(毎週金・土曜日は20:00まで)※入館は閉館の30分前まで
休館日 : 毎週月曜日 ※ただし、月曜日が祝日又は祝日の振替休日となる場合は開館し、翌平日が休館
※年末年始(12月28日〜1月1日)、その他、臨時に開館・休館することがあります。
※開館時間・休館日の最新情報は国立西洋美術館のHPをご確認ください。
無料観覧日 : 原則毎月第2日曜日は常設展無料観覧日「Kawasaki Free Sunday」です。
Kawasaki Free Sunday(原則毎月第2日曜日)、国際博物館の日(5月18日)、文化の日(11月3日)
※常設展のみ無料となります。

常設展観覧料 :

個人 団体(20名以上)
一般 500円 400円
大学生 250円 200円

※高校生以下及び18歳未満、65歳以上、障害者手帳*をお持ちの方とその付添者1名は無料(入館の際に学生証等の年齢の確認できるもの、障害者手帳等をご提示ください)
*対象となる手帳:身体障害者手帳・ 療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳
※国立美術館キャンパスメンバーズ加盟校の学生・教職員は無料(入館の際に学生証または教職員証をご提示ください)
※企画展は別料金となります。また、企画展の観覧券で常設展もご覧いただけます。
ホームページ : 国立西洋美術館のHP
お問合せ : 050-5541-8600(ハローダイヤル)
(国立西洋美術館 HP より)

音声ガイドについて

モネの絵画やロダンの彫刻作品など、国立西洋美術館の所蔵する西洋美術の作品の中から29点を選び、その作家や作品の特徴などについて音声で解説しています。ご自宅では音声による作品解説として、展示室では鑑賞ガイドとしてご利用いただけます。
(国立西洋美術館 HP より)

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