コラム

ART

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10月3日 国立西洋美術館にて開幕
「キュビスム展—美の革命」

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2023年10月04日

キュビスムに焦点を当てた展覧会「パリ ポンピドゥーセンター キュビスム展―美の革命 ピカソ、ブラックからドローネー、シャガールへ」が、東京・上野の国立西洋美術館で開幕

20世紀初頭にパブロ・ピカソとジョルジュ・ブラックによって生み出された芸術運動のひとつ、キュビスム。10月3日、東京・上野の国立西洋美術館にて、展覧会「パリ ポンピドゥーセンター キュビスム展―美の革命 ピカソ、ブラックからドローネー、シャガールへ」が開幕しました。監修は、ブリジット・レアル(ポンピドゥー・センター / 国立近代美術館前副館長)、久保田有寿(国立西洋美術館 特定研究員)です。


ブリジット・レアル氏

パリにあるポンピドゥーセンター国立近代美術館は、ヨーロッパ最大規模を誇る美術館。近代芸術の先駆けとなったピカソやマティスなど、キュビスムの歴史を彩る数多くの名作が展示されています。
今回の展覧会では、このポンピドゥー・センターからキュビスムの重要作品が数多く来日し、国立西洋美術館のコレクションを含め、約140点が展示されています。そのうちの50点が日本初出品となっています。

「キュビスム」とタイトルがつく展覧会として50年ぶりの開催といわれていますが、これだけの大規模なキュビスム展は国内初とも。パブロ・ピカソとジョルジュ・ブラックによって生み出されたキュビスムが時代を超えてどのように発展していったのか、14章にわたるストーリーで観ることができます。

そして、最終章で取り上げられるピュリスムは、東京・上野の国立西洋美術館へとつながります。
ピュリスムを牽引したのは、画家のアメデ・オザンファンとル・コルビュジエ。ピュリスム時代のル・コルビュジエは、本名のシャルル=エドゥアール・ジャンヌレとして活動していました。
会場でもある国立西洋美術館本館は、ル・コルビュジエが設計した3つの美術館のなかのひとつですが、ル・コルビュジエが建築へと昇華させた思想を体感しながら、彼の原点ともいえる絵画の世界を堪能できる贅沢な展覧会といえます。

会場で貸し出される音声ガイドでキュビスムの生い立ちを聞きながら、じっくりとご鑑賞ください。

  • 会場風景
  • 会場風景
  • 会場風景
  • 会場風景


会場風景
アメデオ・モディリアーニ《女性の頭部》 1912年/ポンピドゥーセンター(1949年購入)
もとは彫刻家を目指しており、アフリカの原始美術に影響を受けたというアメデオ・モディリアーニによる彫刻作品。アーモンド型の目と面長な顔、長い首といった特徴はモディリアーニの絵画作品にも通じるものがあります。


アルベール・グレーズ《収穫物の脱穀》国立西洋美術館所蔵
アルベール・グレーズは1909–10年頃にキュビスムに出会いますが、ピカソとブラックによるキュビスム作品とは異なり、色彩やデザイン性に富んだ作品を制作しています。ジャン・メッツァンジェと共同で、キュビスムの理論書である『キュビスムについて(Du Cubisme)』を著しています。

日経REVIVEでは、9月号でキュビスム展を特集。
国立西洋美術館の田中正之館長を篠原ともえさんと訪れ展覧会の見どころをお聞きした「実は身近にあふれている現代アートの出発点|キュビスム|」も合わせてご覧ください。

パリ ポンピドゥーセンター キュビスム展—美の革命 ピカソ、ブラックからドローネー、シャガールへ
キュビスムの始まりから終わりまでを一挙総覧
<開催概要>

会期:2023年10月3日[火]~2024年1月28日[日]
開館時間:9:30 ~ 17:30(毎週金・土曜日は20:00まで)※入館は閉館の30分前まで
休場日:月曜日(ただし、10月9日[月・祝]、1月8日[月・祝]は開館)、10月10日[火]、12月28日[木]~2024年1月1日[月・祝]、1月9日[火]
会場:国立西洋美術館
〒110-0007 東京都台東区上野公園7-7
巡回京都市京セラ美術館 2024年3月20日[水・祝]~7月7日[日]