1 2022

異国の面影を探したくなる町

|横浜|

カバー特集

posted by 日経REVIVE

高島礼子さんの
ずっと大好きな本牧と元町へ

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2021年12月12日

日経REVIVE 2022年1月号カバー特集 高島礼子さん

今も戦後アメリカの面影が
残る本牧とおしゃれな元町

ドラマだけでなくバラエティーでも人気の高島礼子さん。
高校生の頃から元町へはよく出かけていたそうです。
キタムラのバッグ、ミハマの靴、フクゾーのポロシャツで当時流行の「ハマトラファッション」を楽しんでいたとか。
アメリカ軍の住宅があった本牧は、昔住んでいた懐かしい街。バイクや車好きの高島さんが喜ぶお店から散策はスタート!

横浜市戸塚区出身です

NAVIGATOR

高島礼子

たかしま・れいこ1964年横浜市生まれ。1988年「暴れん坊将軍」で女優デビュー。映画「陽炎」、「極道の妻たち」や数々のテレビドラマで活躍。2021年8月に公開された映画「祈り」が、ハリウッドで開催された「第16回ジャパン・フィルム・フェスティバル・ロサンゼルス」で、故・大林宣彦監督を記念した「大林宣彦賞」を受賞した。

撮影/内田紘倫 編集・取材/山本ユミ ヘアメーク/佐々木大輔 
スタイリスト/村井 緑 アートディレクション/本多康規(Cumu)

「昔、本牧に住んでいたとき、
このお店を知っていれば通ったのに!」

本牧は1982年まで米軍住宅があったアメリカンカルチャーが息づく街。
ライブハウスや、輸入衣服、雑貨を扱うショップなどが今も残っています。「30代の半ばまで本牧に住んでいたんですが、ご近所にこんなステキなお店があったなんて、知りませんでした。なんで気づかなかったんだろう」

バイクや車が大好きという高島礼子さん。「ムーンアイズ エリア1」の店頭にはビンテージのアメ車が展示されていて、高島さんは大喜び。

日経REVIVE 2022年1月号カバー特集 高島礼子さん2
1952年にカリフォルニアで創業されたムーンアイズが本牧にオープンしたのは1991年。店頭には、1959年のシボレーのエルカミーノなど、珍しいアメリカのビンテージカーが並んでいる。ショップ裏にはガレージもあり、非日常の世界を日々発信している。

まず、車やバイクのカスタムに使用するパーツが販売されている2階へ。
高島さんの好きなハーレーダビッドソンのバイクも展示されています。

「30代の後半で大型自動二輪の免許を取って、ハーレーをカスタムして乗っていました。その頃は世田谷に住んでいたので、第三京浜から横浜横須賀道路の海沿いを走り、国道1号線から帰ってくるのが、定番のツーリングコースでしたね」と、おもむろにハーレーに手を伸ばしますが、「あっ、『触らないで』って書いてある!」と手をすかさず引っ込め、おちゃめな表情に。

日経REVIVE 2022年1月号カバー特集 高島礼子さん3

ショップオリジナルの目玉マークが描かれたグッズや衣服が並ぶ1階へ下りて、隣接する「ムーンカフェ」に向かいます。アメリカンダイナーそのままの雰囲気の店内では、ハンバーガーやロコモコなどのハワイアンフードがいただけます。食べるのが大好きだという高島さんが選んだのは、ストロベリーパフェとアップルパイ ア・ラ・モード。

「どちらかというと大食いなので、ぺろっと食べられます(笑)」。最近始めたというインスタグラムでも、一人焼き肉や一人吉野家の動画をアップしたら大反響があったのだとか。

  • 本牧にあるアメリカンなカフェでパフェを
    懐かしいアップルパイもいただきました。

    りんごがぎっしり詰まった素朴で懐かしい味のアップルパイ。温めたアップルパイに冷たいバニラアイスがベストマッチ。 アップルパイ ア・ラ・モード 1045円(税込み)

ムーンアイズで見つけた
アメリカンなアイテム

  • ロゴは創業者のディーン・ムーン氏が、MOONという名前のOOにいたずらでピリオドを打ったのが発端だとか。Tシャツ2750円~、キャップ 4620円、スエット
    シャツ 8910円(全て税込み)
  • 食器やベビー用品などのさまざまな生活雑貨も取りそろえられており、ファミリーでも楽しめる。ティーポット(300ml) 2640円、ティーカップ 1100円(ソーサーは別売り)、マグカップ 1320円(全て税込み)

青春時代のハマトラの聖地
バッグのキタムラへ

次に高島さんが向かったのは、横浜元町ショッピングストリートにある「キタムラ元町本店」。

元町は外国人居留地の足元で栄えたおしゃれな街。1970年代後半には「ハマトラファッション」が大流行しました。ハマトラ三種の神器は、ミハマ、フクゾー洋品店の服、バッグのキタムラのこと。ファッション誌「JJ」を発信源に流行し、今もこの元町で人気のお店です。高島さんも学生の頃は、ハマトラに身を包んでいたのだそう。

「元町にはよく買い物や遊びに来ていました。今はみなとみらいなど、他にもステキなスポットがたくさんありますが、当時は元町と、港の見える丘公園、根岸や三渓園が私たちの定番お出かけスポットでした。元町に来ると買い物をして、ポンパドウルでパンを買って、喜久家で洋菓子を買って、カフェ・ラ・ミルでケーキを食べて、お茶をしたり。ユーミン(松任谷由実)の曲『海を見ていた午後』に出てくる『カフェ&レストラン ドルフィン』も憧れの場所でしたね」

カジュアルでかわいいアイテムがそろう1階から2階に向かうと、クロコダイルの革を使ったぜいたくな商品が並び、リッチな大人の雰囲気が漂います。ここキタムラ元町本店だけのラグジュアリーなコレクションです。

「久しぶりに訪れましたが、変わらずステキな商品ばかりですね。クロコが大好きで、キタムラの社長さんに勧められて、台本を入れるためのトートッグをバッグを作りました。今も愛用していますが、使っていると革に風合いが加わって、どんどん味わいが出てくるんですよね」

「青春時代は元町発の
ハマトラファッションが全盛でした」

  • 1882年に元町で創業し、当時は巾着袋などの和装小物を販売していた。1972年にオリジナルハンドバッグの専門店となり、今日まで世代を超えて愛され続けている。「海外ブランドにハマっていた時期もありますが、今は日本製を持ちたいと思っています」と高島さん。

キタムラ元町本店で見つけた
クロコのバッグや靴

  • クロコダイル革を使用したわんちゃんモチーフのシリーズ。かわいいデザインに高島さんもお気に入りのご様子。ハンドバッグ15万円、財布5万3000円、パスケース5万8000円、ローファー 43万円(全て税込み)
  • 高島さんが別注で購入したバッグと似ているタイプ。「色はネイビーで、台本が入るサイズにして、肩にかけられるように持ち手部分を長めにしてもらいました。ステッチの色はワインレッドです」

高島さんが今も通う
横浜のおいしい店

ラーメン・太源/ラーメン750円、茶碗カレー400円(共に税込み)

焼肉・大徳壽/ゴージャスなインテリアの個室もあります

  • 棒ハラミ3080円と上ハラミ1628円
  • ホルモンのアヒージョ1210円(全て税込み)

永遠に青春時代が続く
素顔に返れる街・横浜

最後に高島さんにとって横浜とはどんな場所なのか尋ねました。

「東京にいると自分を演じているような気がするんですが、横浜に来ると同級生もいてごまかしが利かないんです。だから、私にとって横浜は『素顔に返れる街』ですね。数年前に30年ぶりに会った地元の高校の同級生4人で、韓国に旅行をしました。久しぶりだったのに、きのう会ったみたいな感じで、すぐに昔の関係に戻って、全然違和感がなかったんです(笑)。話し方も変わってなくて、青春時代に戻ったような不思議な感覚でしたね」

この記事は、2021年12月12日発行の日経REVIVE1月号に掲載された内容です。

取材裏話

1月号「横浜」高島礼子さん

車好きで知られている高島さんですが、一時期は3年で走行距離は何と10万キロ。週末ドライバーで年間3千キロと言われているので、もはやタクシー運転手?!今はウォーキング派。6000歩が日課で、足りないときは歩道橋を5往復して歩数を稼いでいるとか。「体力作りと、何よりも歩いていると気持ちがいい」。撮影当日のファッションもカジュアルながら色味はシック。おしゃれなスニーカーでお越しいただき、こういった装いも「私服どうしよう?」と悩むREVIVEの読者にも参考になりそうです。

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