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東京国立近代美術館のあゆみ 編
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2024年02月25日
23点からスタートした
日本最初の国立美術館
2022年(令和4年)で開館70周年を迎えた東京国立近代美術館。そのあゆみをご紹介します。
1952年(昭和27年)に日本で最初の国立美術館として京橋に開館。19世紀末から今日に至るまでの、日本の近現代美術を中心とした作品を収集、展示、研究し、作品の価値を世界と共有することを使命に掲げスタートしました。
初年度の購入はわずか23点。70年の年月をかけ、1万3000点を超えるコレクションを保有するまでに拡大。特徴は、日本の近代美術をけん引してきた横山大観、岸田劉生、上村松園などの重要文化財に指定されている作品をはじめ、19世紀末から今日に至る日本の美術の流れを総覧できる点です。
所蔵作品の増加に伴い京橋から皇居に程近い竹橋に移転をしたのが1969年(昭和44年)。和と洋が融合したモダンな建築デザインは時代を経ても廃れません。
2022年までに546本の企画展を行い累計来館者数は2200万人を超えるまでに近代美術の文化育成に寄与してきた東京国立近代美術館。独自のキュレーション力で企画される展示は私たちにさらなる視点と発見をもたらしてくれることでしょう。
知っていますか?
美術館のミニトリビア
●日本で最初の美術館は?
1917年(大正6年)に私設美術館として虎ノ門に開館した大倉集古館です。日本や東洋地域の美術品を中心に収蔵しています。ちなみに世界で最初の美術館はイタリア、ローマにあるカピトリーニ美術館。設立は1471年(文明3年)。日本のはるか446年も前なのです。
●日本にある美術館の数は?
社会教育調査2021年(令和3年)度によると、日本には1061の美術館があり、約1割にあたる94館が長野県にあります。
●日本美術で一番高価な作品は?
運慶の作品といわれている木造大日如来坐像が2008年(平成20年)に競売にかけられおよそ13億円で落札されました。
ちなみに世界で一番高価な美術作品は、レオナルド・ダ・ヴィンチが描いた油彩画、サルバトール・ムンディで、価格はおよそ510億円。この高価すぎる作品はルーヴル・アブダビで公開予定でしたが、いまだに公の場に姿を見せたことはありません。今どこにあるのか、人々の目に触れる時は来るのでしょうか。
参考資料:東京国立近代美術館ウェブサイト、文化庁ウェブサイト ※トリビアは諸説あり