コラム
ART
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フィロス・コレクション
ロートレック展 - 時をつかむ線 SOMPO美術館にて開幕
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2024年06月28日
2024年6月22日(土)から東京・新宿 SOMPO美術館にて開催されます。
世紀末フランスを代表する画家、アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック(1864年-1901年)の展覧会『フィロス・コレクション ロートレック展 – 時をつかむ線』が、2024年6月22日、東京・新宿 SOMPO美術館にて開幕。コレクションの所有者フィロス氏より見どころをご紹介いただいた内覧会の様子をご紹介します。
展覧会概要はこちらから
ギャラリートーク
フィロス・コレクション所有者:ポール・フィロス氏(左)とベリンダ・フィロス氏
ロートレックの紙作品の個人コレクションとしては世界最大級を誇るフィロス夫妻。
”文字のせ前の作品へのこだわりは、文字のせの作業による劣化がないことはもちろん、アーティストが描きたかったことをそのまま伝えられる”ことだと強調し、
”ぜひ、多くの皆さんにそのような作品が存在するのだということを、ここで実感してほしい”と語ってくださいました。
展示構成
まずはロートレックの素描の世界から始まります。完成度の作品が多い一方で、紙片に描かれたスケッチやポスターの下絵なども含まれており、まるでそこでロートレックが描いている姿が思い浮かぶようです。ロートレックが何を見て、どう感じて、どのように描いたのか、感じてみてください。
第2章ではモンマルトル地区にあるカフェ・コンセールやムーラン・ルージュなど、ロートレックが通い、そこで描いた当時のパリの大衆文化を伝える作品が紹介されています。美しく描かれたモデルの中から、あなたのお気に入りを見つけてみては? 展覧会のポスターに使用されている作品もこちらで観ることができます。
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キャバレのアリスティド・ブリュアン(文字のせ前)1893年 リトグラフ 127.3×95.0cm
第3章ではジュール・ルナール『博物誌』、デジレ・ディオーの歌曲集『昔噺』、ジョルジュ・クレマンソー『シナイ山の麓で』などなど、多くの出版物(雑誌、書籍)に関連した作品が展示されています。特に素描にはじまり、石版、文字のせ前の刷り、完成作まで一連の制作過程を観ることができるディオーの歌曲集『昔噺』の「君がため!」は必見です。
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《「君がため!」のための石版》1893年 石版 30.0×24.5×3.5cm
ロートレックと言えば、ポスター作品を思い浮かべる方も多いと思いますが、第4章ではそれらポスター作品が展示されています。ポール・フィロス氏がこだわってコレクションした保存状態の良い文字入れをする前の作品も多数観ることができます。
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ディヴァン・ジャポネ1893年 リトグラフ 80.8×60.8cm
伝統ある伯爵家に生まれながら、幼少期の怪我により両足の成長が止まり、さらには両親の不仲もあり、ロートレックは絵に没頭しましたが、様々な差別を受けたことから不摂生のため、その短い生涯を36年で終えます。そんなロートレックの人柄を知る写真や手紙、晩年の作品で展覧会の最終章が締めくくられています。
※画像写真の無断転載を禁止します
フィロス・コレクション
ロートレック展 時をつかむ線
ロートレックによる紙作品の個人コレクションとしては世界最大級のフィロス・コレクションより、約240点をご紹介
会期:2024年6月22日(土)- 9月23日(月・祝)
※本展は日時指定推奨です
会場:SOMPO 美術館 〒160-8338 東京都新宿区西新宿1-26-1
休館日:月曜日(ただし 7/15, 8/12, 9/16, 9/23は開館)
開館時間:10:00 – 18:00(金曜日は20:00まで)
※最終入場は閉館30分前まで
主催:SOMPO 美術館、日本テレビ放送網
特別協賛:SOMPO ホールディングス
協賛:光村印刷
特別協力:損保ジャパン
協力:NX 日本通運、日本貨物航空
後援:新宿区
企画協力:日テレイベンツ、日本テレビサービス
ホームページ:https://www.sompo-museum.org/
お問合せ:050-5541-8600(ハローダイヤル)