7 2023

その街独自の魅力に触れられる

|路線バスでプチ旅|

カバー特集

posted by 日経REVIVE

田中律子さんの「路線バス」GOOD LIFE
その街独特の魅力に触れられる
|路線バスでプチ旅|

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2023年6月25日

見慣れた街にも新しい発見がある
路線バスって本当に楽しい!

テレビ番組「路線バスで寄り道の旅」で今まで数多くの路線バスに乗ってきた田中律子さんのお気に入りだという三宿~駒沢かいわいをバスでお散歩。
お茶やお買い物を楽しみながら路線バスの魅力や14年目に突入した沖縄と東京のデュアルライフについて伺いました。

NAVIGATOR

田中律子

たなか・りつこ1971年、東京都世田谷区生まれの俳優、タレント。多くのテレビドラマに出演する傍ら、バラエティー番組でも活躍。「路線バスで寄り道の旅」のMCは今年で11年目に突入。プライベートではダイビングをきっかけに環境問題にも取り組みNPO法人を立ち上げ、沖縄でのサンゴ再生プロジェクトに尽力中。2010年から沖縄と東京を行き来する2拠点生活をスタート。

撮影/吉澤健太 編集・文/澤村 恵 ヘアメーク/八巻明子 スタイリング/田中 茉里乃(Azzurro, INC.)
アートディレクション/本多康規(Cumu)

バスに乗って自由気ままなお散歩旅へ

人気長寿番組、テレビ朝日「路線バスで寄り道の旅」でMCを務めて9年目になる田中律子さん。関東地方を中心に今までに、延べ数百本の路線バスに乗車してきました。

「私は世田谷の出身で、電車の駅が家からすぐだったので、幼い頃から大人になるまでほとんど路線バスには乗ったことがなかったんです。番組でMCを務めるようになってからですね、路線バスデビューは」

コロナ禍以前は、実際の時刻表に合わせて一般客と同じように乗車しロケをしていたという同番組。

「都心は頻繁にバスが来るからいいんですけど、ちょっと郊外になると1時間に数本しかないところもあったりして。お店での撮影を終えてバスが来るまであと3分しかないから急がないと!なんて、徳光さんをはじめスタッフみんなで走ったりして。ワタワタしながらも楽しく路線バスの旅をさせてもらっています」

乗れば乗るほどに日本の路線バスってすごいなあと感心するという田中さん。

「私はよくハワイや海外に旅行に行って現地の路線バスに乗ったりもするんですけど、日本の路線バスは世界一だなっていつも思うんです。何がすごいって、時間が正確だし車内は清潔だし、うたた寝だってできるぐらい安全。日本にいるとどれも当たり前に感じますが、これってすごいこと」

そんな路線バスマスターの田中さんにとって、路線バス旅の魅力ってなんでしょうか?

「路線バスって電車や車だと行きづらい場所にピンポイントで行けるのがいいですよね。徒歩以上、車未満っていうのかな。身軽でコンパクトに街をお散歩できるのがいいですよね。路線バスの車窓って歩く目線より高いじゃないですか。だから見慣れた街も新鮮に映るし、歩いていたり車を運転していたんじゃ気付けない新たな発見もあったりする。個人的には時間も予定も決めずに来たバスに乗って気になったバス停で降りてのんびり街を散策するという路線バス旅、最高にぜいたくな時間の使い方だと思います。ぜひやってみてほしいです」

田中さんお気に入りの路線バスエリアを教えてください。

「今日おじゃました三宿、駒沢エリアは普段からなじみがあるのでやっぱり落ち着くし好きですね。あとは学校に遊びにと幼少期から青春時代を過ごした成城エリアも好き。住宅街で降りて大豪邸巡りも楽しいですよ!あと最近だと下北沢。街全体が整理整頓されてとてもきれいになりましたよね。バスに乗って車窓観光を楽しむのもいいんじゃないでしょうか」

「プライベートでもときどき買って帰るんですけど、ここのアップルパイは甘すぎないからさっぱりと食べられるので大好きです。今の時期なら冷やしてもおいしいアップルパイとかおすすめですよ」と田中さん。

「もともと性格的にきっちり予定を立てて…というタイプじゃないのもあるんですけど、都心の路線バスは頻繁に来るのがいい。気になったバス停で降りて気ままにお散歩はバスだからできること」

  • 「我が家にはグリーンがいっぱいあるんですけど、このお店には見たことない珍しい品種も。器とのコーディネートも提案してもらえるのはいいですね! コーデックス(塊根植物)も種類がたくさんあって見ているだけでも楽しいです」

ゆっくり、のんびりできる
時間を増やしていきたい

田中さんといえば、サップヨガやダイビングなど海のイメージがあり、沖縄と東京を行き来する2拠点生活もはや14年目に突入。沖縄でバスに乗ることってありますか?

「空港まで高速バスに乗りますね。都心とは違って高い建物がないし植物も沖縄特有なので、窓から景色を眺めるのが好きです。のどかなんです」

まもなく52歳を迎える田中さん。人生100年時代の今、どんなふうにこれからの人生を考えていますか?

「14歳の時に撮影で沖縄の海に連れていってもらってそこで初めてダイビングをやったんですけど、その時に海に魅了されたんです。どうしようもないほどに。今は半々で東京と沖縄での暮らしがありますが、これから年を重ねていくにつれて、少しずつ海のそばで過ごす時間を増やしていきたいなと考えています。今は東京で過ごす時間はONでお仕事を精いっぱいさせてもらって、沖縄で過ごす時間はOFFでゆったり過ごしているので、生活にメリハリがついてとてもいい感じです」

時間に縛られず、のんびりと。
バスに揺られる時間は癒やしです

「バスに乗って窓から景色を眺めていると、こんなところにすてきなお花屋さんあったんだ!とか、新しい建物になってる!とか発見があるんです。その街の魅力を新たに知れるのもバスのいいところ」

「おいしいコーヒーも飲めてかわいい雑貨のお買い物もできる楽しいお店ですね。駒沢公園西口からすぐということもあってか、穏やかな時間が流れていてとても心地よいです。一人でもお友達とでもふらりと立ち寄りたい」

What's GOOD LIFE for you?
海のそばで生きる

  • 「私にとって海は人生において欠かせない大きな存在です。浄化されるし癒やされますよね。人生の終わりは海で迎えたいとも思っています。変な話、お墓はいらないから(笑)。ずっと海のそばにいたいです」

この記事は、2023年6月25日発行の日経REVIVE7月号に掲載された内容です。

取材裏話

7月号「路線バスでプチ旅」田中律子さん

表紙のバス停「駒沢公園西口」を通る路線バス停はいくつかの路線が走っています。例えば等11は等々力操車場から駒沢公園西口を通り、世田谷通りの桜小学校を終点とする路線、等13は同じく等々力操車場から世田谷通りを抜け、さらに国士舘大学、小田急線梅ヶ丘を終点とする路線が走っています。南北に行き来する交通機関が少ないため、乗ってみると発見があります。田中さん、今は路線バス旅番組で有名ですが、王様のブランチの初代司会だったかと。あれから30年近くとは!驚きです。

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