コラム

ART

posted by 日経REVIVE

東京国立近代美術館で開幕

TRIO パリ・東京・大阪 モダンアート・コレクション

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2024年05月23日

展覧会「TRIO パリ・東京・大阪 モダンアート・コレクション」が東京国立近代美術館で開幕。
会期は8月25日まで。9月14日~12月8日の会期で大阪中之島美術館に巡回します。

セーヌ川のほとりに建つパリ市立近代美術館、皇居にほど近い東京国立近代美術館、大阪市中心部に位置する大阪中之島美術館はいずれも、大都市の美術館として、豊かなモダンアートのコレクションを築いてきました。本展覧会は、そんな3館のコレクションから共通点のある作品でトリオを組み、構成するという、これまでにないユニークな展示を試みます。
時代や流派、洋の東西を越えて、主題やモチーフ、色や形、素材、作品が生まれた背景など、自由な発想で組まれたトリオの共通点はさまざま。総勢110名の作家による、絵画、彫刻、版画、素描、写真、デザイン、映像など150点あまりの作品で34のトリオを組み、テーマやコンセプトに応じて7つの章に分けて紹介することで、20世紀初頭から現代までのモダンアートの新たな見方を提案し、その魅力を浮かびあがらせます。

展覧会のみどころ

東京国立近代美術館研究員の横山由季子と大阪中之島美術館主任学芸員の高柳有紀子による展覧会の見どころをお伝えします。

1. 二度とないかも!? パリ、東京、大阪の名品による夢のトリオ展が実現

パリ、東京、大阪。個性的な3都市を代表する3つの美術館による共同企画、「TRIO(トリオ)」展。34のテーマに沿って、それぞれのコレクションからぴったりの作品をセレクト。「モデルたちのパワー」「空想の庭」「日常生活とアート」など、本展のためだけに特別なトリオを組みました。3つの美術館を代表する作品たちの一期一会がモダンアートの新しい魅力を開きます。

トリオ・テーマ<モデルたちのパワー>より

2. ピカソ、ローランサン、バスキア、藤田嗣治、佐伯祐三、草間彌生…… 総勢110作家、約150作品が集結

20世紀から現代にかけて活躍してきた、西洋と日本の110名のアーティストの作品が一堂に会します。モダンアートを代表する巨匠から現代に活躍するアーティストまで、初来日32点をふくむ約150点をご覧いただけます。

3. マティス、萬鉄五郎、モディリアーニがトリオに!? 意外な3点を見て、比べて、話したくなる

東西の巨匠が同じテーマで絵を描いたら…?アートファン垂涎の組み合わせが実現します。バスキアと佐伯のストリートアート対決、藤田とローランサンの女神競演、ピカソと萬のキュビスム作品、交友関係にあった岡本太郎とアルプの響き合う作品どうしの組み合わせも必見です。

展示風景

展覧会のはじめに、各美術館のコレクションの始まりとなった作品から、椅子に座る人物像が紹介されています。
パリからロベール・ドローネー≪舞台の前の裸婦(読書する女性)≫、東京から安井曽太郎の肖像画≪金蓉≫、大阪から佐伯祐三の代表作≪郵便配達夫≫。
この作品を皮切りに、34組のトリオが登場します。

トリオ・テーマ<コレクションのはじまり>より

ラウル・デュ フィ≪電気の精≫1953年、パリ市立近代美術館
(トリオ・テーマ<近代都市のアレゴリー>より)

トリオ・テーマ<現実と非現実のあわい>より

主役である人物をどのような構図に配置するのかをテーマにした展示作品も。
日本画が西洋絵画と並んで紹介されているおもしろさ、また日本画は女性画家による作品というところも珍しく、特徴的とのお話でした。

トリオ・テーマ<人物とコンポジション>より

トリオ・テーマ<軽やかな彫刻>より

通常の企画展ではあまり見られない組み合わせの近現代アートを見ることができます。
ぜひ、足を運んでいただき、実際の展示を見て、体験してみてください。

TRIO
パリ・東京・大阪 モダンアート・コレクション

TRIO – 110人の作家による 34組のトリオ
それぞれ独自の文化を育んできた3都市の美術館のコレクションが集結
見て、比べて、話したくなる。

<開催概要>

会期:2024年5月21日(火)―8月25日(日)
休館日:月曜日(ただし 7/15, 8/12は開館、翌火曜日休館)
開館時間:10:00 – 17:00(金曜日と土曜日は20:00まで)
※入館は閉館30分前まで
主催:東京国立近代美術館、大阪中之島美術館、日本経済新聞社、テレビ東京、BSテレビ東京
特別協力:パリ市立近代美術館、パリミュゼ
協賛:SOMPOホールディングス、ダイキン工業、三井住友銀行、三井不動産、ライブアートブックス
協力:日本航空
ホームページ:https://art.nikkei.com/trio/
お問合せ:050-5541-8600(ハローダイヤル)
※ 会期中、一部作品は展示替えがあります。
※ 東京会場:前期 5/21~7/7、後期 7/9~8/25
※ 萬鉄五郎 ≪裸体美人≫の展示期間:5/21~7/21, 8/9~8/25