7 2021

都心へのアクセス良好 住みやすいレトロな3つの街

|蒲田|大森|大井町|

カバー特集

posted by 日経REVIVE

渡辺満里奈さん
”おいしい”にあふれた蒲田、大森、大井町を食べ歩く!

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2021年6月27日

日経REVIVE 2021年7月号カバー特集 渡辺満里奈さん

食べるのが楽しい街で見つけた
今は懐かし、昭和の香り

一大ビジネス街、品川からほど近い
JR京浜東北線沿線の蒲田、大森、大井町。

このエリアで幼少期を過ごした渡辺満里奈さんとおさんぽ。

個人店からチェーン店まで
大小さまざまな飲食店が立ち並ぶ
活気ある街を食行脚しながら思い出話を聞きました。

蒲田で生まれ育ちました

NAVIGATOR

渡辺満里奈

わたなべ・まりなタレント。1970年、東京都大田区生まれ。バラエティー番組「夕焼けニャンニャン」でおニャン子クラブのメンバーとして芸能活動をスタート。現在はバラエティー番組をはじめ、ラジオ出演やコメンテーターなど多岐にわたり活躍。2005年にはお笑いトリオ、ネプチューンの名倉潤さんと結婚。

撮影/森川 昇 編集・取材/澤村 恵 ヘアメーク・スタイリング/三上津香沙
アートディレクション/本多康規(Cumu)

一瞬で幼いころの感覚に戻れる
レトロな喫茶店や街並み

 東京湾からほど近く、南北に連なる3つの街、蒲田、大森、大井町。交通の便が良いため、働き盛りの世代からも注目を浴び、近年人口が右肩上がりで増えているエリアです。いずれも駅前には多くの飲食店が軒を連ね、食べるのには事欠かない街でもあることから、ファミリー層だけでなく、単身者も多いとか。

 「雑多な感じは昭和の時代がそのまま残っているようで、懐かしさに包まれますね」

 そう語るのは蒲田で生まれ育った渡辺満里奈さん。

日経REVIVE 2021年7月号カバー特集 渡辺満里奈さん2

子供のころを思い出す懐かしのクリームソーダ。590円・税込み。

日経REVIVE 2021年7月号カバー特集 渡辺満里奈さん3

高い位置からコーヒーとミルクを注ぐアイスカフェオーレ。コーヒーのいい香りが広がります。540円・税込み(写真右)。ほどよい苦味がクセになるコーヒーゼリー。540円・税込み(写真左)。

 「中学に上がるころまで蒲田に住んでいました。昔も今も本当に飲食店が多いんです。久々に訪れましたが、細い小道がいっぱいあって、いろんなお店が並んでガヤガヤにぎやかな感じは変わりませんね。今ではちょっと貴重な昭和の風景に思えます。蒲田といえば、都内唯一の屋上観覧車があるちょっとした遊園地が有名で、幼いころよく祖父に連れて行ってもらいました。2014年に閉園すると聞いた時は、自分の子供にも見せておきたいと思い、まだ小さかった2人の子供を連れて遊びに行きました。『お母さんが小さいころ乗っていた観覧車だよ』って思い出話を聞かせつつ。聞くところによると屋上観覧車は復活してるんですね。うれしいなぁ。あと、小学校低学年ぐらいのころの毎週末のお楽しみが、父に喫茶店に連れて行ってもらえることでした。子供なのにちょっと渋いですよね(笑)。厚切りトーストにお塩をかけて食べながら店に置いてある少年ジャンプや漫画を読むんです。その時間が本当にうれしくて楽しくて。至福の時間でした。蒲田駅前のアーケードを進んだ奥にあったフロリダっていうお店なんですけど、今もあるのかなぁ。きょうおじゃましたルアンさんも50年営まれているとかで、こういうレトロな喫茶店はホッとできますね。憩いの場としてこれからもずっとあり続けてほしいです」

日経REVIVE 2021年7月号カバー特集 渡辺満里奈さん4

「隣の駅ですが、大森にはほとんど来たことがないんです。でも、こういう路地裏の小道の雰囲気や小さなお店がひしめき合う感じは地元・蒲田とそっくりです。ごちゃごちゃっとしてるんだけど、整いすぎていない感じが逆に今は貴重ですよね」と渡辺さん。

実はとんかつ激戦区
各店個性が際立つ味わいで食べ比べが楽しい

10日に1回は揚げ物の日?
家族を〝見守る〞母の味

近年、とんかつの聖地とまで言われるようになった蒲田と、近隣の大井町、大森はとんかつの激戦区としてにぎわっています。

 「私、とんかつが好きで、家でも揚げますよ。揚げ物って夕飯何にしよう? と献立を考える必要がなくてすごく楽なんですよね。今木曜日に夜のラジオ番組をやらせてもらっているんですけど、夕飯を食べてから仕事へ向かうんですね。だから準備も楽チンなとんかつはすごく助かるメニューなんです。だから木曜日はとんかつの日! みたいな感じだったりもします(笑)。子供たちも喜びますしね」

日経REVIVE 2021年7月号カバー特集 渡辺満里奈さん5

京都で修業した先代がこだわったのが、揚げ物ながら軽い口当たり。そこでたどり着いたのがオリジナルのブレンド油で揚げること。じっくり火を通されたヒレカツはふんわり柔らか。女性もペロリと完食。特上ひれかつ定食 150グラム 1980円・税込み

とんかつ丸八本店 衣までうまい!昔ながらのとんかつ(写真左)。とんかつ 鉄(くろがね) うまみがじゅわ、厚さ3センチのロースカツ(写真右)。

 食べ盛りである2人のお子さんを育てるワーキングマザーでもある渡辺さん。子育てで意識していることはありますか?

 「もうね、本当に修行みたいなんですけど、できるだけ〝見守る〞ようにしています。子供のためを思ってあれしなさい、これしなさい、勉強はしたほうがいいなど、いろいろ言いたくなるし実際言ってしまうんだけれども、100パーセント子供のために言ってないかもとハッとする時があって。それはちゃんとしつけができているか親としての見え方を気にしたものだったり、親の価値観を一方的に押し付けていたなと感じたりして。まだまだできていないんですが、子供たちが自分で気づいて動けるように、本当の意味で自立できるように今はぐっとこらえて見守るようにしています。夫もいろいろ言いたくなるタイプなんですけど、我慢して言わないようにしているのを感じます。夫婦で見守る修行をしている感じですね(笑)。いやぁ、つらい。つらいし悩むこともたくさんあるんですが、子供には子供の人生があるわけで。よりそう思うようになったのは、昨年から続くコロナ禍がきっかけ。世界が未曽有の事態になり、皆が漠然とした不安やうつうつとした気持ちを抱えながら過ごしてきましたよね。自分たちがこれから生きる社会ってどういうものなのか、それに立ち向かうためには……。今いる自分の立ち位置や、どうあるべきかをすごく考えました。それが親として子を見守るという答えにつながったのかなと思っています」

 そんな渡辺さんが愛する家族につくる見守り飯は?

 「夫のこだわりで我が家の唐揚げはチューリップ形って決まってるんです(笑)。特別感があるのか、チューリップ形の唐揚げを食卓に出すと本当に家族みんな笑顔になるんです。だからちょっと喜ばせちゃおう♡ なんて日はチューリップ形の唐揚げを出します。あ、また揚げ物ですね」(笑

この記事は、2021年6月27日発行の日経REVIVE7月号に掲載された内容です。

取材裏話

7月号「蒲田・大森・大井町」渡辺満里奈さん

蒲田出身の渡辺満里奈さん。おニャン子クラブで人気メンバーだった一人です。「“マリーナの夏”ありましたね」と話していたら「あれは3曲目です」と気軽に教えていただきました。スリムなのに揚げ物好きという渡辺満里奈さん。
撮影の合間には、家族の食事の話から子育ての話まで広がり、「子供には子供の人生がある」とおっしゃっていたのが印象的でした。自分のドライな性格の現れかも、と続けられる姿に、意外な一面を垣間見た気がします。

なお、日経PRESENT本紙でご紹介した木曜日のラジオ番組は「ニッポン放送オールナイトニッポンMUSIC10」です。

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