5 2024

五感で楽しめる音楽の祭典

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カバー特集

posted by 日経REVIVE

松崎しげるさんの「音楽フェス」GOOD LIFE
五感で楽しめる音楽の祭典
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2024年4月21日

ライブとは一味違う!
音楽フェスには発見と驚きがある

複数のアーティストが集いライブを行う音楽フェス。
その多くは屋外で行われており開放感を味わえると近年さらに盛り上がりを見せています。
歌手として数々の音楽フェスに出演し、また自身のフェスの主催者でもある松崎しげるさんに音楽フェスの魅力と楽しみ方を伺いました。

NAVIGATOR

松崎しげる

まつざき・しげる1949年東京都生まれの歌手。1970年にデビューし、1977年には「愛のメモリー」で日本レコード大賞歌唱賞を受賞。他、国内外の音楽祭で数々の賞を受賞する。現在は歌手以外にもドラマ、CM、バラエティー、ミュージカルなど幅広く活動している。また、色黒なことから2015年に日本記念日協会から、9月6日を(クロ)という語呂で「松崎しげるの日」と認定される。同年から「黒フェス」という音楽フェスを毎年開催。2024年は節目となる10回記念を迎える。

撮影/長野陽一 編集・文/澤村 恵 アートディレクション/本多康規(Cumu)

その場でしか聴けない、
感じられない“音”が最高だよ

日本全国で開催される音楽フェス。

年々その数や規模、開催内容が進化していますが、ここまで人々を引き付ける理由ってなんでしょう?

「俺が思う音楽フェスの魅力ってね、他のアーティストとのコラボだと思うんですよ。通常のライブだとそのほとんどはアーティスト単体を見に行くし、聴きに行くでしょう? 音楽フェスってね、ジャンルの垣根が無いのよ。だから俺が歌った後に演歌のアーティストが歌ったり、アイドルが歌ったりするわけだけど面白いよね。音楽フェスに行こうと思う最初の動機は好きなアーティストが出ているからだと思うんだけど、今まで聴いたことがなかったアーティストのパフォーマンスを見てあ、この曲いいな、この人たちかっこいいなと新しい感性に気付けたりもするんですよ。何よりね、やっぱり“ライブ”だからその時、その場でしか聴けない音や歌が聴けるの。本当に最高だし、音楽フェス最大の魅力だと思います」

歌手として多数の音楽フェスにも出演してきた松崎さん。2015年からは音楽フェスを開催するように。

「最初のきっかけは日本記念日協会さんが9月6日を「松崎しげるの日」にしてくれるっていうことから。俺の記念日!?って最初はびっくりしたけどすごくうれしくてね。せっかくだし何か面白いことしたいなってことで“黒フェス”をやってみようかって話になったのが始まりなんです」

今年10周年を迎える黒フェスですが、節目の今、どんなお気持ちですか?

「こんなに長く続けられると思ってなかったというのが正直なところ。でもありがたいよね、お客さんが来てくれて盛り上がってくれるというのは演者にとってこの上ない幸せですから。
というのも、フェスってね、アーティストが1年頑張って積み重ねてきたものを出す場所だと思っています。だから俺も他のアーティストから学びや刺激をたくさんもらっています」

うぉ〜っ!
波のようなうねりに会場の一体感。
最高に楽しいよ


「これは演者としても見る側としてもなんだけど、今まで聴いたことのなかったジャンルの音楽アーティストに出会うことで、自分の新しい感性や感覚に出合えるの。こんなに面白いことってないよね」


「音楽フェスって多ジャンルのアーティストの演目を間近で見られるのって刺激になるし、勉強にもなるんです。俺もまだまだチャレンジして新しい歌を聴かせたい!と自分の中のチャレンジスイッチを押される感覚」

昭和の光をたやさずに
歌い継ぐことが使命

歌手生活54年。松崎さんは“まだまだやることがいっぱい”だと語ります。

「俺自身も先輩たちの背中を見て刺激をもらったし学ばせてもらいました。
それに対して俺のは小さな背中なんだけどさ、見てくれる後輩もたくさんいるんです。世代もジャンルも超えて互いに感化し合っていい関係性を築けています。そんな俺が今やるべきことは、昭和の名曲を歌い継いでいくことだと思っています。音楽ってその時代をしっかり思い出させてくれるものじゃない? 坂本九さん、キヨ(尾崎紀世彦)、もんた(もんたよしのり)に純子(大橋純子)、今は亡きアーティストたちの素晴らしい楽曲を丁寧に、大切に歌っていきたいんです。そしてそれを老若男女、たくさんのお客さんたちに伝えていきたい。それができるのは、やっぱり音楽フェスの舞台なんだよね。オンリーワンであり、ケミストリーが生まれる不思議で最高な場所。ぜひ、遊びに来て欲しい。音楽フェスで盛り上がろうぜ!」



「音楽フェスって屋外でやるものも多いじゃない?お客さんの盛り上がり方もすごいのよ。歌っているこっちもその勢いにのってさらにヒートしちゃう。現場の一体感がこれまた最高に気持ちがいい」と松崎さん。

What's GOOD LIFE for you?
経験こそ宝

  • 「おやじから受け継いだ言葉なんだけど、自分で経験してこそ熱く語れるし身になると。年齢を重ねるにつれ今までの経験が血肉になっていると実感するし、これからも経験することを楽しみながら継続していきたい」

– Shigeru’s Recommended FES! –

オールナイトで楽しめる!野外ロックフェス
RISING SUN ROCK FESTIVAL 2024 in EZO

2024年8月16日(金)、17日(土)
北海道石狩市/小樽市
石狩湾新港樽川ふ頭横野外特設ステージ

日本初オールナイト野外ロックフェスとしてスタートした音楽フェス。特徴は夜通しアーティストたちの演奏やパフォーマンスを楽しめることと、会場内にテントを張って宿泊できること。音も視界も遮ることのない広大な景色が広がる北海道ならではのイベントです。

疲れたら座って休んでマイペースに楽しめる
黒フェス 2024

開催決定!まもなく情報解禁
毎年9(ク)月6(ロ)日、「黒の日」に行われている松崎しげるさん主催の音楽フェス。ロック、ポップス、演歌、芸人とジャンルを問わずアーティストが集結し、フェスならではのオンリーワンのパフォーマンスを見せてくれる。スタンディングエリアとは別に着席エリアもあり、幅広い世代が楽しめる配慮も。

この記事は、2024年4月21日発行の日経REVIVE5月号に掲載された内容です。

取材裏話

5月号「 音楽フェス 」松崎しげるさん

松崎さんはご自身が登場して印象的だったフェスとして、RISING SUN ROCK FESTIVAL 2015 in EZO での「民生の部屋」、また地元の熱量がすごい!とMAKE A MONOGATARI(福岡県直方市)をあげています。とにかく「ショービジネスが楽しくてしょうがない」と現在進行形でご活躍です。取材スタッフはかつて西武グループ勤務、また西友ユーザーだったため、松崎さん=ライオンズ「地平をかける獅子を見た」の印象が強いと申しておりました。