コラム
ART
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写真をめぐる100年のものがたり
京都国立近代美術館コレクションを中心に
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2024年09月29日
京都国立近代美術館コレクションを中心に
10月4日(金)から静岡市美術館にて開催されます。
近代写真の父アルフレッド・スティーグリッツが芸術としての写真の確立に努めてから100年以上が経ちますが、写真はどのように発展し、見られ、語られてきたのでしょうか。本展では、日本の美術館で先がけて大規模な写真コレクションを築いた京都国立近代美術館のコレクションを中心に、19世紀末から現在に至るまでの約180点で、多様に広がる写真表現の変遷をたどります。
アメリカの写真収集家アーノルド&テミー・ギルバート夫妻が収集した「ギルバート・コレクション」。各時代を代表する写真家の良質なプリントが含まれるこのギルバート・コレクションを起点としながら、東京国立近代美術館、国立国際美術館からの作品も加え、写真が紡いできた様々なものがたり(ストーリー)を紐解いていきます。
展覧会の見どころ
写真が誕生したのは今から約180年前ですが、本展では19世紀末から今日に至るまでの約180点で、多様に広がる写真表現の変遷を辿ります。芸術としての写真の確立に努め、写真のモダニズムを切り拓いたアメリカのアルフレッド・スティーグリッツ、スナップショットの名手フランスのカルティエ=ブレッソン、報道写真の分野で活躍したロバート・キャパやW・ユージン・スミスなど、各時代を代表する作家たちが登場します。
68作家の代表作を6つのセクションに分けて紹介する近代写真史のダイジェスト版のような本展は、写真愛好家や歴史に関心がある方はもちろん、初めて写真に触れる方にもおすすめの内容です。
京都国立近代美術館(1963年開館)は、写真の収集活動に積極的に取り組んできた美術館です。京都国立近代美術館が所蔵する約2,000点の写真コレクションの中から選りすぐった作品に、東京国立近代美術館、国立国際美術館からの作品も加え、国立美術館の充実した写真コレクションの一端をご紹介します。写真家自身が焼付をした諧調豊かな美しいプリントや、写真家監修のもとに制作された質の高いプリントが、間近で鑑賞できる貴重な機会となります。
ピクトリアリズム、ストレートフォト、ドキュメンタリー、新即物主義、フォトジャーナリズムなど、本展では近代以降の写真史を辿りながら、写真にまつわる様々なトピックにも焦点をあてていきます。写真家たちの主な発表の場となった雑誌や写真集、重要な写真展を関連資料とともに紹介。社会や時代の変化のなかで写真がどのように扱われ、見られてきたのかを読み解いていきます。
主な出品作品
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フレデリック・H・エヴァンス《ブルージュ大聖堂、南側廊》1903年頃 プラチナ・プリント 京都国立近代美術館
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アルフレッド・スティーグリッツ《三等船室》1907年 フォトグラビア 京都国立近代美術館
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野島康三 題名不詳 1930年 ブロムオイル・プリント 京都国立近代美術館
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エドワード・ウェストン《「E」タウン、ニュー・メキシコ》1933年 ゼラチン・シルバー・プリント 京都国立近代美術館
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ウジェーヌ・アジェ《マネキン》1900年 ゼラチン・シルバー・プリント 京都国立近代美術館
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ルイス・ハイン≪綿糸工場の子供達≫1908-13年 ゼラチン・シルバー・プリント 京都国立近代美術館
エドウィアード・マイブリッジ《アニマル・ロコモーション #712》1887年頃 コロタイプ 京都国立近代美術館
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やなぎみわ《案内嬢の部屋1F》1997年 Cプリント(2点組) 京都国立近代美術館
※画像写真の無断転載を禁止します
令和6年度国立美術館巡回展
写真をめぐる100年のものがたり
京都国立近代美術館コレクションを中心に
会期:2024年10月4日(金)- 11月17日(日)
会場:静岡市美術館
〒420-0852 静岡県静岡市葵区紺屋町17-1葵タワー3階
休館日:毎週月曜日※ただし祝日の場合は開館、翌火曜日は休館
開館時間:10:00 – 19:00(展示室への入場は閉館の30分前まで)
主催:静岡市、静岡市美術館 指定管理者(公財)静岡市文化振興財団、京都国立近代美術館、Daiichi-TV
後援:静岡市教育委員会
ホームページ:写真をめぐる100年のものがたり
お問合せ:054-273-1515(代表)