2 2021

新しい季節の始まり お部屋の中も心機一転

インテリア特集

カバー特集

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倉本康子さんと選ぶ 春のインテリア

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2021年1月31日

日経REVIVE 2021年2月号カバー特集 倉本康子さん

くつろげる空間作りで
あすの自分に活力を

春は入学や入社、異動・転勤など、新たな環境でスタートを切る人が多いシーズンです。そんな季節の変わり目こそ気分も一新、室内の模様替えに取り組むにはぴったりのタイミング。
インテリアモデルの倉本康子さんと一緒に居心地の良い自宅作りについて考えてみました。

お部屋は心の鏡です!

NAVIGATOR

倉本康子

くらもと・やすこ1974年東京都生まれ。ファッションモデルとして活躍するかたわら、史上初のインテリアモデルとして室内コーディネートや収納術を発信、多くの女性から支持を集める。BS-TBS「おんな酒場放浪記」へのレギュラー出演のほか、ショップチャンネル「fua(フーア)」で洋服のプロデュースも手がける。

撮影/川原﨑宣喜 取材/木内アキ(編) 編集/森本亮子(編) アートディレクション/本多康規(Cumu)

香り、観葉植物、間接照明などを
好きなものに変えるだけで
見慣れた自宅の雰囲気も
手っ取り早く一新できますよ

リモートワークが浸透して在宅時間は増加傾向のうえ、新生活が始まる時期でもあるこの春に「居心地のよいわが家」にすることに関心を持っている人も多いのではないでしょうか。そこでインテリアに詳しい倉本さんと、質が良くデザインの美しい家具や雑貨がそろうことで人気の「イデーショップ自由が丘店」を訪問。快適な空間作りのポイントを教えてもらいました。

日経REVIVE 2021年1月号カバー特集 倉本康子さん3

 「ステイホームで旅行や外食を控えていると、気分が鬱々とする日もありますよね。そんなときに家の中をきれいにすると心も整いますし、お気に入りのものが身の回りにあるだけでちょっぴり元気が出ます。ホッとくつろげる場なのか、雑然として落ち着かない場なのかで、毎日を過ごす〝家という空間〟が心身に与える影響は変わります。自分らしく快適なインテリアを作ることは、あすの元気を育てる行為ではないか、と私は思っているんです」

 洗練されたフォルムの椅子や味わいのあるラグなど、店内には自宅に置いてみたくなるアイテムがたくさん。

 「手っ取り早く部屋の雰囲気を変えるなら、メインの天井灯とは別に間接照明をプラスするのがおすすめです。例えば夕食後は天井灯を落とし、スタンドライトやLEDキャンドルだけで過ごしてみると、部屋の表情が変わりグッと安らぐムードに。気持ちの切り替えを光の変化が助けてくれますよ」

 小さなガジュマルの鉢を手に取って眺める倉本さん。観葉植物もインテリアのよいポイントになるのだとか。

 「小さなサボテンや多肉植物を1つ飾るだけで生気がみなぎり、空間がフレッシュに。緑を見ると心も安まりますから、私はリビングだけでなく玄関やキッチンにも植物を置いています」

 カーテンやカーペットといった面積の広いアイテムは、部屋の印象を思い切って変えたいときに活躍します。

 「洋服を着替えるような感覚で、テキスタイル類を季節に応じた色や素材に変えてみると見慣れた空間が見違えるように。買い替えが難しいなら、カーテンのタッセルを替えるだけでも部屋の印象がおしゃれになりますよ」

日経REVIVE 2021年1月号カバー特集 倉本康子さん2

寝室やリビングといった間取り別に家具や雑貨をディスプレーしてある店内。生活シーンをイメージしながら小物使いや色選びを学ぶこともできるのが魅力。「合わせやすくて上品なのに、ちゃんと個性も感じられるアイテムがそろうのが「イデー」のセンス。のんべえの私にぴったりの酒器も発見!(笑)ほかには木と鉄を組み合わせたかっこいい家具がそろう『ダブルティー 青山店』や、リーズナブルな価格で気の効いた小物が充実している『ザラホーム 青山店』もよくのぞきに行きます。好きなテイストのショップをいくつか見つけておくと、お部屋のコーディネートがますます楽しくなりますよ」

毎朝、部屋を簡単に整え、
空気を入れ替える。
たったそれだけで、すがすがしい
気持ちになれるはず

日経REVIVE 2021年1月号カバー特集 倉本康子さん4

部屋が幸せに満ちていれば
安定した心で生きられる

家の中をきれいにする習慣は、母の言葉がきっかけで身についたそう。

 「子どもの頃から『どんなに嫌な気分のときでも挨拶と片付けだけはちゃんとしなさい』とよくいわれました。何があるか分からない人生、もしこれが最後の挨拶になったとしても悔いのない態度で生きる。もし体調が急変して自宅に誰かが来ても恥ずかしくない部屋にしておく。そんな教えが染みついているのか、毎朝自宅を出る前にお手洗いを掃除して、玄関を整えるルーティンをずっと続けています」

 家の顔ともいえる玄関。きれいにするだけで終わりにせず、好きな香りを漂わせておくのが倉本流です。

 「家の第1印象が決まる場所です。どんなに身ぎれいにしていても口臭・体臭がすると気になるように、インテリアをきれいにしても玄関が臭うと残念に感じますよね。来客のためを思うのはもちろんですが、仕事を終えて自宅に戻ったときに玄関から好きな香りがすると『我が家に戻った』という感じがしてホッと心が落ち着くんです」

 好きなものを集め、心地よい素材に触れ、よい香りに包まれる。五感を大事に、くつろぎを演出するのが倉本さんのインテリアの選び方です。

 「ルールや制約はありませんから、何となくそろえたりせず、見たり触れたりしたときに心地よいと感じるものを少しずつ集めていく。するといつの間にか、その人らしい雰囲気が部屋に流れていくように思います。私たちの人生の3分の1が睡眠であることを考えると、安心して眠りにつく場である家はすごく大切な場所です。1日の始まりと終わりに見る部屋の風景が心地よく、幸せに満ちているなら、きっと眠りの質も高まるのではないでしょうか。毎日をよい気分で過ごすための土台になってくれるのが、インテリアの力なのだと思います」

 

YASUKO's INTERIOR POINT

・間接照明を取り入れるとくつろぎの時間がより豊かに

・観葉植物が空間をフレッシュにしてくれる

・玄関は自宅の”顔”。好きな香りで気分を高めて

この記事は、2021年1月31日発行の日経REVIVE2月号に掲載された内容です。

取材裏話

2月号「インテリア特集」倉本康子さん

撮影当日はご自身がプロデュースしている「fua(フーア)」の洋服を身にまとい、おひとりで現場にお越しいただきました。「おんな酒場放浪記」で数々の居酒屋さんを訪れており「REVIVE紙面で倉本さんが選んだインテリアが素敵な居酒屋」の紹介もいいのでは?という話が出ましたが、やはりコロナ禍では…とスタッフ一同見送らざるを得ませんでした。
倉本さん、こっそり教えてください。

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